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自己責任

また、イラクでの邦人人質事件の話。開放される前あたりからだったと思うが、人質3人の家族への誹謗中傷が後を絶たないらしい。

彼らの言い分はこうだ。退避勧告が出ているにも関わらずイラク入りして、国益を損ないかねないような結果を招いた。その上、俺たちが出した税金を使って彼らを救援するのはおかしい、と。

確かに、3人は情報収集や危険への認識が足りなかったのかもしれないし、その点を非難されても仕方のないことだ。しかし、どうも最近の、世間の人質家族に対する見方に違和感を覚える。

誹謗中傷している多くの人々は、「自己責任」という言葉を安易に振りかざすことで、自らの命をかけてまで復興に貢献しようとしている人々を非難する。一方で、やっぱり国益は大切だ、としたり顔をしながら、自衛隊の派遣には大賛成。安全地帯にいながら多くの人々と同調し、今回の3人のような弱者のターゲットをいじめることで、「自分は正しい側にいるのだ」と安心を得る、子供のいじめと構造が似ている気がする。きっと、「自分が彼らのやっているようなことをできない」という嫉妬心をごまかすために、そのような発言をしてしまっているのではないか。

俺は、自衛隊が派遣されたからには、最後までしっかりと貢献してきて欲しいと思う。また、人質の家族が身内を案じて、少々過激で政治的な発言をしてしまった気持ちもわかる。でも、このような気持ちは簡単に想像できることだし、いちいちそのような家族の発言の揚げ足をとらず、許容できる心の広さがあってもいいのではないか。その上で、正しい判断をすればいい。

誘拐犯が悪いのは言うに及ばない。それとは別に、このような戦争を起こし、長期化させた原因は何か?このような事件が起こる事態を招いた原因は何か?それをもっと考えるべきだ。非難の対象はそちらへ向けられるべきだ。この3人は今や被害者でありながら、誹謗中傷を受ける存在となっている。少なくとも、3人の行為は、非難されるべき点もあるが、誹謗中傷を受けるような行為ではないと、俺は思う。

最後に、4/19付けの朝日新聞に掲載の、今回の件に対するフリージャーナリストの斉藤貴男氏のコメントの一部を紹介させて頂く。俺は、共感した。

多くの人が日ごろの不満を、お上(政府)に従順でない人にぶつけて精神安定させたのではないか。今回の人質事件で、戦争に反対する者は幼稚で、政府こそが頼れる存在だと短絡的に考える人が増えた感を受ける。

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データバックアップメモ - extended - - 民あっての国家、民あっての民主主義 (2004年4月20日 20:01)

前回の記事にいくつかコメントやトラックバックをいただいたので、それに関して。 前述の記事の中では、追記として以下のように書いた。 もっとも、三人は現地入りした事自体に対する日本国内からの批判を真摯に受け止めるべきであろうし、また家族もそうすべきであろう... 続きを読む

コメント(3)

「またすぐイラクに行きたい」とか「このまま残って写真を撮り続けたい」といった3人のコメントが反感を買っているようだが、次のHPの内容のような事実もあるようだ。

http://kazabana.tea-nifty.com/databackupmemo/2004/04/post_4.html

背景を考えずに発言だけを鵜呑みにするのも危険かもしれない。

首相をはじめ、政府関係者からも人質となった人達に対する批判の声がある中、下記のような言葉が朝日に掲載されていた。NGOの関係者の言葉らしい。

「彼らはなぜ捕まったか。自衛隊派遣で米軍に協力している日本の国民だから。なぜ解放されたのか。非武装で人道援助をし、自衛隊派遣を批判していたからだ」

的を射ているようで、面白いと思った。

誹謗中傷は、話にならない、大人気ない話。
でも、人質になった人達は、戦争中の地でも同じように行くのかな?ジャーナリストの人達は行くかもしれないが、武器に関する調査やボランティアの人達は果たして・・・
今のイラクをどう見るか、人それぞれの部分もあるだろうけど、俺は戦争中の地(戦地)だと思ってる。
そう考えている俺から見ると、人質になった人達は認識不足を指摘されても仕方が無いと思う。

と考える一方、政府が自己責任といって国民を切り捨てるのは、また違う話だと思う。
世論で批判はあっても、政府関係者は批判するべきではないと思う。立場をわきまえる必要があると思う。

思いのまま書いてみた。

確かに認識不足だと言われる点については、異論はないと思う。

しかし、時として戦時中の国に入らなければならない場合もある。例えば、戦争ジャーナリストなどは必要だと思う。政府発表の記事だけではなく、弱者(戦地の一般大衆など)の側に立った記事は絶対に必要だ。民間人が苦しんでいる戦争中の今だからこそ、援助が必要だ、という考える人もいるかも知れない。

そのあたりは難しいし、簡単に答えが出る問題ではないと思う。でも、この3人こそ、NGOとして貢献する日本の民間人の評価を高めた人たちでもある。もう少し、じっくり考える必要があるな。

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このページは、keitaroが2004年4月19日 23:15に書いたブログ記事です。

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